この記事を読んでいるあなたは、
- 仕事の目標設定が思いつかないときの目標を立てるコツが知りたい
- 仕事の目標設定をするメリットが知りたい
- 自分の仕事に対する目標設定の例文が知りたい
上記のように考えているかもしれません。
今回は、そんなあなたに「仕事の目標が思いつかないとき原因や目標設定のコツ、仕事目標の例文や目標設定を行うメリット」などを紹介します。
仕事の目標設定が思いつかない原因は?
仕事の目標が思いつかない原因は人によって様々ですが、主に次の4つの要素が考えられます。
仕事へのモチベーションが低い
仕事の目標が思いつかない原因の1つとして、仕事へのモチベーションが低いことが考えられます。
「ルーティンワークでやりがいを感じられない」「本来自分がやりたかった仕事と違う」「業務のハードさに比べて給料が低い」など、仕事に対するモチベーションが低い理由は様々です。
また職場の人間関係に悩んでいる人も労働意欲が低下しやすく、仕事の目標にまで気が回りにくいでしょう。
自分の仕事の役割を把握していない
自分の仕事の役割を把握していないと、仕事の目標を思いつくのが難しくなります。
職場で自分に課せられている役割や、期待されていることを認識できていない人は意外と多いです。
現在の自分の職務を理解できていないと、仕事で活かせる強みや目指すべき方向が分からず、目標が思いつきにくくなります。
将来のビジョンが見えていない
仕事の目標設定が思いつかない原因には、将来のビジョンが見えていないということも考えられます。
目標が定まっていないと、今すべきことや自分の強み・弱みが明確に把握できません。
目標設定が思いつかない人は、将来のビジョンを思い描けていないケースが多いです。
目標を達成できないのが怖い
目標を達成できないのが怖いということも、仕事の目標が思いつかない原因の1つとして考えられます。
過去に目標を達成できなかった経験が何度もあると、目標設定が面倒になっても不思議ではありません。
また目標を達成できず上司に叱責された経験がある人も、目標設定に苦手意識や抵抗感を抱きがちです。
なぜ仕事の目標設定を行うのか?
目標設定は面倒でも、それを上回る大きなメリットがあるので、仕事をする上では非常に重要です。
なぜ目標を立てるのか、目標を立てるメリットはいくつもありますが、特に重要な3つの要素を紹介します。
仕事のモチベーションが上がる
目標を立てると、仕事のモチベーションが上がりやすいです。
目指すべき方向性が決まると、やるべきことが明確になるため行動に迷いがなくなります。
自分で目標を設定すると、途中でトラブルが起こっても「何とか達成させよう」という気持ちが強く湧いてくるでしょう。
また期限内に目標を達成させるためには、集中して業務に取り組まなければいけません。
結果的に、仕事に対してモチベーション高く向き合えるようになります。
仕事に対して能動的に動ける
目標を立てると、仕事に対して能動的に動けるようになります。
「達成するためにはどうすればいいか」を考えながら行動するため、必要な事が明確になり上司の指示がなくてもやるべきことが分かります。
与えられた仕事ではなく、自分で立てた目標を達成するためなら、前向きに行動する人が多いです。
自分が立てた目標なため仕事の進捗状況を把握しやすく、問題点があれば改善するために積極的に動けます。
目標を達成することで自信に繋がる
目標を立てるメリットには、目標を達成することで自信に繋がるという要素もあります。
自分で目標を決めて、ゴールを目指していく過程ではいくつもの壁を乗り越えなければいけません。
苦手なことに向き合ったり、トラブルに対処したりするうちに、様々なスキルや経験が身につき自身の成長を実感できるでしょう。
小さな目標でも達成すると自信に繋がり、仕事に対してポジティブな思考や姿勢で取り組めるようになります。
仕事の目標設定が思いつかないときのコツ
仕事の目標が思いつかない時の目標を立てるコツを紹介します。
また実現可能な目標設定ができる方法もお伝えします。
上司やチームメンバーと話し合う
仕事の目標が思いつかない際は、所属する部署の上司やチームメンバーと話し合う方法がおすすめです。
上司に会社が目指す方向性やビジョン、今の仕事での役割、自分が期待されていることを確認してみましょう。
自分の役割や求められていることを正確に把握できると、今やるべきことが明らかになり、目標を思いつきやすくなります。
また上司と認識をすり合わせておけば、目標達成の際に評価されやすくなるメリットもあります。
所属している組織やチームで目標がある場合は、チームメンバーにその目標を確認することも大切です。
会社で仕事をする以上、個人の目標は組織の利益に繋がらなければいけません。
チームが目指す方向性や数値的な目標を再認識すると、自分の目標も思いつきやすくなるでしょう。
自分の将来のビジョンを明確にする
仕事の目標が思いつかない際は、自分の将来のビジョンを明確にすることをおすすめします。
自分の現在の仕事を活かして、5年後、10年後にはどのようなキャリアを築いていたいか考えることが大切です。
キャリアビジョンを思い描くことで、「何を目指すのか」「どんな働き方をしたいのか」が明らかになります。
そのためには、それまでの経験を棚卸して自分の強みや克服したい課題などを洗い出してみましょう。
将来の目標とする姿に到達するためには、どんな経験が足りないか、何が必要かなどが分かり、目標を思いつきやすくなります。
どうしても将来のビジョンが持てないという人は、自分が何に興味があるかや自分が強みとすることと、社会のニーズを照らし合わせて、重なる部分を探してみる方法もあります。
定量と定性を意識して目標を考える
目標設定する際は、定量と定性を意識して目標を考えることが大切です。
定量目標とは、目指すべき状態を数字や数量で表した目標のことです。
具体的な数値を設定するため、計画の進捗状況や達成率が第三者にも把握できます。
また数値化された目標はゴールから計算しやすい性質を持つため、今取り組むべき事柄が分かりやすく、行動計画の立案に役立つでしょう。
定量目標の例は次のようなものです。
- 新規顧客を毎月10件獲得する
- 月間売上100万円以上達成する
- 残業時間を付きに20時間以内に抑える
一方、定性目標とは数値化が難しい、自分がこうなりたいと思い描く理想の状態を表した目標のことです。
数字で表す定量目標と違って、掲げた目標が達成できたか否かの判断基準は、個人の価値観によって異なります。
定性目標は自分が「目指したい姿」を目標にするため、計画の作成段階から感情が高まりやすく、モチベーションの向上に繋がるでしょう。
定性目標の例は次のようなものです。
- 顧客満足度の高い優秀な営業マンになる
- ミスのない丁寧な仕事を心がけ、上司や同僚から信頼される
- メンバーをまとめるチームリーダーへ昇進する
定性目標と定量目標を上手く組み合わせることで、個人にも会社にも適切な目標設定ができます。
SMARTの法則を活用する
仕事の目標を設定する時は、SMARTの法則の活用がおすすめです。
SMARTの法則とは5つの要素に沿って目標を立てる目標設定手法のことで、それぞれの頭文字を取ってSMARTの法則と呼ばれています。
SMARTの法則に基づいて設定された目標は、実際の行動ベースに落とし込みやすくて達成率も高いため、様々な企業で活用されています。
Specific(明確性)
Specificとは「明確性」や「具体性」を意味します。
目標は誰にでも分かるほど明確であり、具体的でなければいけません。
誰が見ても解釈や見解に誤差がないほど具体的な目標であれば、達成率は高まるでしょう。
Measurable(計量性)
Measurableとは「計量性」や「測定可能」を意味します。
目標を数値で示すと、達成の可否や進捗状況が測定しやすく、モチベーションの維持や向上にも役立ちます。
また目指す目標を数値化・可視化すると、達成率や進捗状況が第三者にも簡単に把握できて、上司に報告する時も大変便利です。
Achievable(達成可能)
Achievableとは「達成可能」であることを意味します。
具体的な目標を設定しても、実現の可能性が低ければモチベーションは上がりません。
目標は現実的なもので、現状の能力から1.2倍程度の高さに設定すると、達成率も上がり自分の成長にも繋がるでしょう。
Relevant(関連性)
Relevantとは「関連性」を意味します。
目標は「組織の目標と関連しているか」「自分の将来や利益に関係しているか」を基準に設定することが大切です。
何のためにその目標を達成したいのかを明確にしておくと、仕事に対する意欲を保ちやすく達成率も上がります。
Time-related(期限)
Time-relatedとは「期限」を意味します。
期限を明記することで、仕事への集中力が増して業務スピードも上がります。
ただし漠然と1年後と決めても効果は薄いため、月単位、週単位で「何をするか」を決めておくと業務が効率良く進むでしょう。
【職種別】仕事の目標設定が思いつかないときの例文
目標設定は職種によって難しいものもありますが、具体例や目標設定のコツを知ることで思いつきやすくなります。
仕事の目標が思いつかない際の例文を職種別で紹介します。
【事務職】仕事目標の例文
具体的な目標例としては、
- 書類作成時や発注業務の際には必ずダブルチェックを行い、ミスをゼロにする
- 業務日誌のフォーマットを見直して、業務引継ぎ時のミスをゼロにする
などがあります。
事務職の方で仕事の目標設定がうまくいかない方は、
- 定性目標で理想の状態を思い描きながら、「何を」「どのように」「いつまでに」を目標に取り入れる
- 数値化できないものはできるだけ具体的な内容で表す
を意識すると目標が立てやすくなります。
事務職はルーチンワークやマニュアル化されている仕事が多いため、目標設定が難しい職種です。
営業職のように結果を数字で示せるわけでなく、技術職のように物を作り出せる職種でないからこそ、評価と成長のために事務職には目標設定が欠かせません。
【営業職】仕事目標の例文
具体的な目標例としては、
- 年度末までに50件の新規顧客を獲得することで、来期の売り上げを現状よりも1,000万円以上アップさせる
- 今期の最終月までに現在取引のない他分野への企業へアプローチ回数を増やして、新規取引先を3企業獲得する
などがあります。
営業職の方で仕事の目標設定がうまくいかない方は、
- 定性目標として販売ノルマの達成や商品シェア拡大、サービスの普及などに着目する
- 定量目標として具体的に達成したい金額や獲得件数などを数値で表す
を意識すると目標が立てやすくなります。
営業職は目標を数字で表せるため、他職種に比べて目標設定がしやすい職種です。
しかし低すぎず高すぎず、現実で手が届くレベルに目標を設定しないと、モチベーションが上がらず達成は困難になるでしょう。
【人事職】仕事目標の例文
具体的な目標例としては、
- 従業員のデーターベースを整理し、社会保険手続きのエラーをゼロにする
- 1ヶ月間でスカウトメールを200件送り、エントリーを5件に繋げる
などがあります。
人事職の方で仕事の目標設定がうまくいかない方は、
- 人材教育や研修制度、組織開発など人事部門の重要な役割に目を向ける
- 時間外労働の削減や有給休暇の消化率、採用計画など数値化しやすいもの
を意識すると目標が立てやすくなります。
人事職は業務内容の特徴から、個人の目標設定が難しい職種です。
目標を立てる際は、常に「会社の利益につながるか」を意識すると、目標を思いつきやすくなるでしょう。
【製造業】仕事目標の例文
具体的な目標例としては、
- 商品Aの製造ラインの稼働率を昨年度の同月比よりも10%向上させる
- 四半期のマーケットを分析して商品Bの市場シェアを5%向上させる
などがあります。
製造業の方で仕事の目標設定がうまくいかない方は、
- 仕事の効率化や不良品の削減、安全面の強化などを目標にする
- 商品の製造工程に関わっている人なら、製品のエラー数を減らす
を意識すると目標が立てやすくなります。
製造業は目標を数値で示せるため、具体的な目標設定がしやすい職種です。
工場においては「製造原価を下げる」「生産量を増やす」「不良品を減らす」など生産性の向上には、目標設定が欠かせません。
【SE】仕事目標の例文
具体的な目標としては
- 生産性を高め、作業時間を80%に短縮する
- 毎週1回は定例会を開催し作業環境の不満や改善要望、改善案をヒアリングする
などがあります。
SEの方で仕事の目標設定がうまくいかない方は、
- 新しい言語の学習や資格を取得する
- 製品やシステムの不良件数の削減、開発コスト削減など数値化しやすいもの
を意識すると目標が立てやすくなります。
SEは他職種に比べると目標設定が曖昧になりやすいです。
定性と定量を意識すると、目標を思いつきやすくなるでしょう。
仕事の目標設定が思いつかないときのよくある質問
仕事の目標が思いつかずに困っている方のよくある質問に答えていきます。
よかったら目標設定の参考にしてください。
接客の仕事目標の例文を教えてください。
接客の仕事目標は、「挨拶」「身だしなみ」「言葉遣い」「表情」「態度」などを軸に考えると目標設定がしやすくなります。
仕事 | 内容 |
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挨拶の目標と例文 |
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身だしなみの目標と例文 |
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言葉遣いの目標と例文 |
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表情の目標と例文 |
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態度の目標と例文 |
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接客でお客さんに喜んでもらうことは会社の利益につながります。
目標を意識しながら働くと適度に緊張感があり「仕事のマンネリ化防止効果」もあります。
介護の仕事をしているものです。目標設定の例を教えてください。
介護職は経験値が大きく左右する仕事です。
そのため、目標設定も1人ひとりの経験年数によって異なってきます。
経験が1~3年
経験が1~3年目までの人は仕事に慣れて、現場で必要なスキルや知識を習得することが最優先になります。
介護職として基本的なことを継続することで、確実に介護スキルが向上するでしょう。
- 3ヶ月以内の利用者の顔と名前を憶えて、好きなことや持病を把握しておく
- 1日に1度は利用者に自分から積極的に声をかけてコミュニケーションをとる
- 介護記録は「5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)」を意識しながら書く
経験が4〜9年
経験が4〜9年目までの人は中堅になるため、介護リーダーを目指すなど積極的にスキルアップしましょう。
- 利用者の表情や様子をよく観察し、細かい変化にもすぐに気がつき適切なケアができるようになる
- 利用者やその家族から質問をされた時に、正確に答えられるようになる
- 部下の利用者への対応でよくない点があれば指摘し、改善できるよう丁寧に指導する
経験が10年以上
経験が10年以上の人はベテランになるため、基本的な介護業務以外に、部下の指導や育成、業務全体の流れや他職種との連携も意識する必要があります。
- 職員がそれぞれの能力を活かせるような人員配置を考える
- 利用者や家族から相談やクレームを受けた際には、相手の立場に寄り添い誠実に対応する
- 介護職のリーダー向けの研修には積極的に参加する
かつて介護職は評価基準が曖昧になりやすい職種でした。
しかし近年は自己評価シートを導入する事業所も増えており、経験年数に応じた目標設定を行うことで達成率が高くなるでしょう。
会社の目標設定がめんどくさいです。何か良い目標はありますか?
会社の目標設定がめんどくさいと感じる人は多いようです。
効率良く目標を設定するためには、前述した「定性と定量」「SMARTの法則」に照らし合わせて目標を立てる方法がおすすめです。
個人の目標が立てづらい職種もありますが、その際は上司やチームリーダー、同僚に相談するなど、他の人の意見も積極的に取り入れてみましょう。
特に上司の評価基準を理解していると、達成時に評価されやすい目標を設定できます。
仕事の目標設定が思いつかないときの対処法まとめ
この記事では、「仕事の目標が思いつかないとき原因や目標設定のコツ、仕事目標の例文や目標設定を行うメリット」などを紹介してきました。
目標設定は自分の成長とキャリアの構築、そして会社の利益のために欠かせません。
明確な目標は、仕事をする上でもモチベーションの維持や向上につながるため、小さな目標でも設定することをおすすめします。