この記事を読んでいるあなたは、
- ベンチャー企業への転職は本当に危ないのかやその理由が知りたい
- ベンチャー企業への転職に成功するためのポイントが知りたい
- ベンチャー企業への転職に向いてる人や向かない人の特徴が知りたい
上記のように考えているかもしれません。
今回は、そんなあなたに向けて「ベンチャー企業への転職は危ないのかや危ないと言われる理由、ベンチャー転職を成功させるためのポイント」などを紹介します。
ベンチャー転職は危ないの?
結論から言うと、ベンチャー企業への転職は必ずしも危険とは言えません。
なぜなら、事実としてベンチャー企業でも倒産せずに事業展開している企業がある一方、歴史や知名度のある大手企業が、業績不振などの影響により突然倒産したり、海外企業に買収されたりする時代になったからです。
そのため、ベンチャー企業だからと言ってすべての企業が危ないとは言えません。
企業規模に関わらず、ベンチャー企業に対しても正しい知識を持つこと・情報収集をすることが重要です。
そもそもベンチャー企業とは
ベンチャー企業とは、これまでにないアイディア・技術によって、世の中に新しい商品やサービスを提供している成長過程にある企業を指します。
よく会社規模で比較されることが多いですが、「ベンチャー企業=中小企業」という訳ではありません。
会社の規模に関わらず、成長過程にあり新しいサービスやビジネスを展開する企業はベンチャー企業と定義されています。
ベンチャー転職が危ないと言われる理由
まずはじめに、ベンチャー転職が危ないと言われる理由について、口コミを交えて説明していきます。
利益の安定性が低いため倒産のリスクがある
ベンチャー企業への転職が危ないと言われる理由として一番多いのが、大手企業と比較して倒産のリスクが高いことです。
先述の通りベンチャー企業は成長過程にあるため、ビジネスモデルが確立していない段階の企業が多いのがその理由です。
ビジネスモデルが確立していないと、利益の安定性が低くなってしまい、事業資金が尽きてあっけなく倒産してしまうこともあり得ます。
また、大手企業のように知名度がなく、顧客の獲得や銀行からの融資にも苦戦を強いられるのもその一因になっています。
外部要因に対応する資本力がない
ベンチャー転職が危ないと言われるそのほかの理由には、外部要因に対する資金力がないこともあげられます。
例えば、リーマンショックのような世界的な不景気になった際、大手企業であれば自社の資金・資本を使って赤字を補填をすることも可能です。
一方でベンチャー企業は、こうした自社資本に頼ることができず、外部要因の影響をより受けやすくなってしまいます。
労働環境があまり良くない場合がある
福利厚生などが整っていない段階の企業が多いことから、労働環境があまり良くない場合もあります。
ベンチャー企業で働いていた人の話によると、
- 固定残業代が月給に含まれていて、常に終電まで働いている
- 初期の赤字状態が長期的に続き、社内が常にピリピリしている
- 評価システムやルールがすぐに変わり覚えるのが大変
といった口コミが見られました。
裁量が大きくいろいろな経験ができる分、業務量が多くなったり、自分が持っていない知識やスキルを求められたりすることもあります。
新卒でベンチャー企業は転職が難しいことがある
ベンチャー転職だけでなく、新卒でベンチャー企業へ入社するとその後の転職が難しいという意見もありました。
ただしこれに関しては、すべてが正しい情報とは言い切れません。
確かに大手企業と比較した際、相対的に給与が低くなってしまうことや、経歴に企業名の箔がつかない可能性は高いです。
しかしながら、「結果を出すための逆算思考」「経営者と距離が近く経営視点を学べる」などが身につくというベンチャー企業ならではのメリットも存在します。
ベンチャー転職に向いている人の特徴
ベンチャー転職に向いている人には、共通した特徴があります。
とにかく仕事をするのが好き
ベンチャー転職に向いているのは、とにかく仕事をするのが好きな人です。
仕事をするのが好きな人は、成長することにやりがいを感じ、年齢の若いうちからマネジメント業務に携わることに興味を持つことも多いです。
そのため、成長の機会を多く与えられるベンチャー企業は、非常に向いているといえるでしょう。
将来起業や個人でお金を稼ぎたい
ベンチャー企業は、将来起業や独立をしたい人にもおすすめな転職先です。
なぜなら、ベンチャー企業は経営者との距離が近いため、独立に必要な経験のノウハウを間近で見ることができるからです。
上記に加えて、事業が急拡大するフェーズを見ることができることも、将来自身で起業をする際の役に立ちます。
積極性や行動力がある
ベンチャー企業は研修制度やマニュアルが完備されているわけではないため、積極性・行動力がある人にも向いています。
成長過程のベンチャー企業では、予測不能なことが頻繁に発生します。
問題が発生する度に指示を待つのではなく、解決策を上司に提案・積極的に発信し、会社と一緒に成長していきたい人にも適正があると考えられます。
裁量権の多い仕事をしたい
大手企業と違い、縦割りではなく裁量権が多いのもベンチャー企業の特徴です。
会社の規模が小さい分、社員1人あたりの裁量権は必然的に多くなります。
その結果、大きな意思決定を自ら行う機会が多くなり、20代でプロジェクトリーダーを任されたり、管理職になったりすることも珍しくありません。
環境の変化にうまく適応できる
最後に、環境の変化への対応が上手いこともベンチャー転職に向いている人の重要なポイントです。
ベンチャー企業は意思決定までのスピードが速く、先週決まった営業戦略が今週には変わっているということも多々発生します。
そのため、自分のやり方に固執せず会社への貢献のために柔軟に対応できる人も、ベンチャー企業に向いている人です。
ベンチャー転職で後悔する/向かない人の特徴
反対に、ベンチャー企業への転職に向かない人の特徴を紹介します。
ベンチャー転職が怖いと感じている
基本的な考え方としてベンチャー転職をするのが怖い、と感じている人には残念ながら向いていないかもしれません。
なぜなら、ベンチャー企業は常に成長を意識している会社です。
挑戦なくして成功がないと言うように、リスクを恐れている人はベンチャー転職をするのを止めましょう。
仕事に対して受け身である
ベンチャー転職は、1つ1つ指示を待って受け身で働くことを好む人にも向いていないと言っていいでしょう。
ベンチャー企業では1人1人の業務内容が多岐に渡るため、分からないことがあった際には、受け身ではなく積極的に質問・相談することが求められます。
マニュアル通りの仕事をしたい
ベンチャー企業ではそれぞれの社員が担当する仕事が多様化しているため、決まったマニュアルがないことがほとんどです。
そのため、マニュアル通りに仕事をしたい方は働きづらい環境といえます。
研修制度も整っていないところが多いため、淡々と業務をこなしたい人は、もっと規模の大きい企業で働くことをおすすめします。
安定志向が強い
ベンチャー転職を後悔する人の属性として、安定志向が強い人も希望が叶えられない可能性が高いです。
先述した通り、ベンチャー企業はとにかく変化が多いです。
ルーティン業務が決まっていると安心というような安定志向の人は、業務のスピード感についていけず、転職を後悔してしまうかもしれません。
ワークライフバランスを重視したい
ベンチャー転職は、ワークライフバランスを重視して家庭と両立して働きたい人にも向いていないかもしれません。
ベンチャー企業は業務量が多く、必然的に残業時間も多くなるため、プライベートな時間が少なくなってしまいます。
加えて若い社員も多いため、業務後の飲み会などの付き合いも発生する可能性が高いでしょう。
ベンチャー転職を成功させるためのポイント
ここからは、ベンチャー転職を成功させるためのポイントを紹介します。
将来性のある業界であるか
ベンチャー転職を成功させるポイントの一つに、転職先が将来性のある業界の企業であるかを確認することがあげられます。
成長産業を事業として取り扱っているベンチャー企業は、倒産の心配が少ないため、非常におすすめです。
実際に「ベストベンチャー100」で紹介されているベンチャー企業のうち、2005~2018年の13年間で24社が新規上場を果たしています。
企業のビジョンやミッションへ共感できるか
ベンチャー転職を成功させるためには、企業のビジョンやミッションへ共感できるかどうかも重要なポイントです。
ベンチャー企業は大手・中小企業と比べて社員の人数が少ないため、ビジョン・ミッションの浸透率が高い傾向にあります。
朝礼でミッションの唱和等を行う企業も多くあるため、企業理念などに共感ができないと働きづらいと感じてしまうかもしれません。
資金調達やベンチャーキャピタルを確認する
ベンチャー企業は資本金が少ないことも多いため、資金調達・ベンチャーキャピタルを確認することも大切です。
ベンチャーキャピタルとは「成長しそうな見込みのあるベンチャー企業に対して投資を行い、成長した後に株式や事業を売却する企業」です。
そのため、ベンチャーキャピタルから出資を受けている企業=将来性があると一流の投資家に判断されている企業と考えていいでしょう。
転職エージェントなどを利用する
ベンチャー転職に迷った場合は、客観的な意見を聞ける転職エージェントを利用するのもおすすめです。
なぜなら、転職エージェントの中には、あなたの気になるベンチャー企業に就職を斡旋した実績があるところもあるからです。
離職率が高い企業の情報や、求人情報だけでは分からない内部情報を面接前に知ることができることも、ベンチャー転職成功に繋がります。
怪しいベンチャー企業の見分け方
転職先として不安な怪しいベンチャー企業の特徴を紹介します。
採用人数が明らかに多い
採用人数が明らかに多く、常に大量の人材を採用しているベンチャー企業は要注意です。
例えば、事業が成長していて一時的に採用を強化している場合は問題ありませんが、恒常的に募集をしていたり募集人員が多い場合は気を付けましょう。
採用人数は離職率と密接に関わっているため、社員の人数に対して採用人数が非常に多い企業は、怪しいベンチャー企業と判断できます。
給料が異常に高い
怪しいベンチャー企業の特徴として、給与が異常に高いというのも見分けるポイントです。
高給与のベンチャー企業の中には、基本給や各種手当とは別に固定残業代が月給に含まれていることがあります。
固定残業代を設定すること自体は問題ありませんが、月50時間を超えるなど、極端に多く設定されている場合は注意が必要です。
過去に炎上したことがある
SNSやネットニュースを検索し、過去に炎上した記事等が出てくる企業も気を付けた方がいいでしょう。
ベンチャー企業の中には、大手企業と比較してコンプライアンスが緩い傾向があり、ネット上で炎上した経験がある企業もあります。
興味のあるベンチャー企業を見つけたら、まずは一度ネットで企業名を調べてみてください。
ベンチャー転職は危ないのかに関してよくある質問
最後に、ベンチャー企業への転職は危ないのかという質問に関するよくある質問に答えていきます。
ベンチャー転職が楽しいという人の特徴を教えてください
ベンチャー転職を楽しんでいる人は、仕事を趣味のように楽しめているという特徴があります。
施策や制度を自分で考えて実行したい人や、ベンチャーならではの事業のスピード感を好む人は、ベンチャーを楽しいと感じる場合が多いようです。
ベンチャー転職の失敗事例を教えてください
ベンチャー転職の失敗事例を調べてみると、
- 覚悟はしていたが、年収が100万円以上下がり貯金を切り崩す生活が辛かった
- 意識高い系の学生のような独特のノリに馴染めず、居場所がないと感じた
- 業務拡大のための採用と聞いていたが、仕事がなくずっと放置されていた
といった口コミが見られました。
自ら積極的に挑戦し、スキル・経験を積みたい人には最高の環境でも、人によっては失敗と感じる環境にもなり得ることを覚えておきましょう。
これから伸びるベンチャー企業はありますか?
これから伸びるベンチャー企業は、もちろんあります。
IT業界や医療業界、電子・半導体業界など世界的にも注目されている成長産業は、その例です。
特にIT・WEB業界はベンチャー企業の代名詞ともいわれ、楽天やLINE、paypayなど数々のメガベンチャーを生み出しています。
これから伸びるベンチャー企業を探すためには、市場規模・競合や市場への参入障壁の情報を調べることも重要になってきます。
ベンチャー転職が危ないのかまとめ
ここまで「ベンチャー企業への転職は危ないのかやその理由、ベンチャー転職を成功させるためのポイント」などを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
お伝えしてきたように、ベンチャー転職が一概に危ないという訳ではありません。
大切なのはベンチャー企業について正しく理解し、知識を付けたうえで転職をすることです。
ベンチャー企業への転職を検討されている方は、今回の記事の内容を基に、是非企業を分析・検索してみてください。