この記事を読んでいるあなたは、
- 派遣をすぐに辞める理由や注意点が知りたい
- 入ったばかりでも派遣を辞められるのかが知りたい
- 派遣を辞めた後の仕事の選び方が知りたい
上記のように考えているかもしれません。
今回は、そんなあなたに「派遣をすぐに辞める方法や入ったばかりでも辞める方法、辞める際の注意点や派遣を辞めた後の仕事の就き方」などを紹介します。
派遣はすぐに辞められる?
派遣の仕事は、契約満了で辞めるのが一般的ですが、やむを得ない事情があれば契約期間中でもすぐに辞めることが可能です。
やむを得ない事情とは、例えば病気やケガ、家庭の事情や、仕事の内容が事前の説明と著しく違うことなどが挙げられますが、この他にも一般的に見て仕事を続けるのが困難と考えられるような状況を指します。
スムーズに辞めるために大切なのは事情の伝え方で、派遣会社が「その事情ならやむを得ない」と納得できるような説明をすることです。
派遣に入ったばかりでも辞められる?
派遣会社に入ったばかりであってもやむを得ない事情があれば辞めることが可能です。
どうしても辞めたい場合は、派遣先の会社ではなく派遣会社に事情を説明しましょう。
派遣会社が説明を聞いて納得すれば派遣先の会社に対して辞める手続きを取ってくれるので、派遣を辞めることができます。
派遣を辞めたいときの理由
派遣を辞めたいときに使える理由や方法を紹介します。
家族や家庭の事情
家族や家庭の事情で仕事を辞めるといった方法があります。
例としては、
- 家族の介護をしなけらばならない
- 配偶者が転勤や急に引越すことになった
- 結婚や妊娠を機会に退職する
などがあります。
このような場合は派遣会社に事情をそのままの説明し「○月○日までに退職したい」と希望を伝えるのがおすすめです。
急な引越しなどの事前に予測するのが難しい事情の場合は、派遣会社も突然伝えられたとしても納得しやすく、辞める手続きを急いでくれる可能性があります。
結婚など前もって予定が分かっている事情の場合はある程度余裕をもって、できれば辞める1ヶ月前までに伝えておくのが無難です。
体調不良などの健康上の問題
健康上に不安があるという事情で辞めるといった方法もあります。
例としては、
- 病気やケガで入院や通院をしなくてはいけない
- 持病が悪化したので療養したい
- 医師に長期的な静養を勧められている
などがあります。
健康に問題を抱えている場合、無理に働き続けて症状が悪化しては取り返しがつかず、常識的に考えて体を壊してまで働けと言う会社はありませんから比較的早期に退職することが可能です。
医師の診断書があればベストですが、無くてもどんな症状がいつから出ているのか、またはいつどんな怪我をしたのかを具体的に説明できるようにしておきましょう。
辞める意志を派遣会社に伝える際は、今の健康状態ではどうしても仕事を続けるのが困難で、このままでは急に休むなどして派遣先に迷惑をかけてしまうなど、迷惑になるのが申し訳ないという気持ちを一緒に伝えると丁寧な印象となり相手も受け入れやすくなります。
労働条件や待遇への不満
労働条件や待遇に不満があるという事情で辞めるといった方法もあります。
例としては、
- 今の給料では生活が苦しい
- 事前に聞いていたものと業務内容が違う
- 雑用ばかりを押しつけられる
などがあります。
給料に不満がある場合は派遣会社の担当者に「恥ずかしいのですが」と言葉にワンクッションを入れて、今の給料では生活が苦しいことを打ち明けるようにすると、派遣先と交渉をして給料を上げてくれる可能性もあります。
業務に関する不満については、一方的に会社の悪口になってしまわないように具体例を挙げて相談し「人手が足りないのでどんな仕事でもしなくてはいけないのは分かるのですが」など、会社の事情も考えた上で相談していることを伝えると良いでしょう。
いずれの場合も派遣会社に相談した上で改善が見られなければ、それを理由に辞めやすくなります。
職場の人間関係や労働環境が悪い
職場の人間関係や労働環境が悪く働きにくいという事情で辞めるといった方法もあります。
例としては、
- ハラスメントが横行している
- いじめに遭っている
- 長時間労働が常態化していて残業をさせられる
などがあります。
セクハラやパワハラが日常的にある、または自分がハラスメントの被害に遭っている場合は派遣会社に正直に報告し、適切な処置を取ってもらえるよう求めてみてください。
また、派遣社員は基本的に時間外労働はNGなので、残業を強要されている場合も早めに報告することをおすすめします。
その他の人間関係の問題については「○○さんに嫌われている」など個人を攻撃する言い方は避け「コミュニケーションをとろうと頑張ったけれど挨拶や会話をしてもらえない」など具体例と一緒に、自分が改善のために努力したことを伝えるのが大切です。
その上で、人間関係や職場環境について悩む中で自分についても見つめ直し、今は仕事から離れたいと考えていることを説明すると理解を得やすくなります。
将来を考えたスキルアップ
将来を考えてスキルアップしたいという事情で辞めるといった方法もあります。
例としては、
- 更なるスキルアップを目指したい
- 違った環境で自分の能力を磨きたい
- 自分の本当にやりたい仕事を見つけた
などがあります。
この場合は素直に気持ちを伝えると良いでしょう。
辞める理由として大変ポジティブであり、伝え方によっては気持ち良く送り出してもらえる可能性もあります。
ポイントとしては、自分が何がしたいのか明確に説明できるようにしておくことと、それが今の環境では職種が違うなどの理由で叶えられないと伝えることです。
また、「自分がそうしたいと思ったのは今の環境で経験を積んだから」と、会社に対する感謝を伝えると円満に辞めやすく、場合によっては応援してもらえるかもしれません。
派遣を辞めたいときの方法/手順
派遣を辞めたいときの意思を伝える手順や方法を紹介します。
まずは早めに派遣会社に相談する
辞めたいと考えたら、まずは派遣会社の担当者に相談をします。
雇用主は派遣先の会社ではなく派遣会社であり、直接派遣先に伝えるのはマナー違反となるので注意が必要です。
辞める1ヶ月前までに相談するのが理想的ですが、そこまで待てない場合もなるべく早めに相談するようにしましょう。
派遣会社の側も、派遣社員が辞めることで人員の調整や引継ぎ作業をしなくてはならないので、なるべくぎりぎりの相談は避けた方が無難です。
派遣先の会社に辞める意思を伝える
派遣会社に相談を行って、辞めることへの了承が得られたら、次に派遣先の会社に辞める意思を伝えます。
まずは自分の所属する部署の上司や、お世話になった上司へ報告をします。
派遣会社から伝えてもらうよりも自分から直接報告した方が角も立ちません。
一般の社員に対しては上司が伝えることが多いようですが、協力体制にあった社員へは自分でもお世話になったことへの感謝を伝えておくと良いでしょう。
退職の手続きが完了するまでは働く
実際に退職するまでは通常どおりに業務に当たります。
会社が人員の確保や引き継ぎをすることを考慮して1ヶ月は働くのが理想的ですが、実際にいつまで働くかは派遣先の会社の雇用形態や派遣会社によっても異なるため、派遣会社に問い合わせるか雇用契約書の内容を確認してみると良いでしょう。
ただし、体調が悪かったり急な引越を控えていたりといった場合は退職を急いでもやむを得ないので、自分に無理のない範囲で働いてみてください。
【派遣をやめたい】辞める際の注意点
派遣の仕事を辞める際の注意点やNGな行動を紹介します。
なるべく契約満了で辞めるようにする
契約期間が満了していれば契約を更新せずに辞めるのは自由であり、最もスムーズに派遣を辞めることができるので、なるべく契約満了で辞めるのが望ましいです。
派遣を辞めるタイミングとしては一番無難ですが、より円満に辞めるためには契約更新の1ヶ月程度前から次回は更新しないことを伝えておくのがおすすめです。
ただしやむを得ない事情があれば契約途中であっても退職することは可能なので、派遣会社の理解が得られるようによく相談してみてください。
派遣会社に辞める意思を伝える
辞める意思は派遣先の会社ではなく派遣会社に伝えます。
電話やメールでは自分の気持ちが伝わりにくいので、できれば自分の担当者に直接会って話をするのが最善です。
あらかじめ担当者に「直接相談したいことがある」と連絡をして、自分の業務終了後に時間を取ってもらい、初めは相談という形で切り出すと話を聞いてもらいやすくなります。
自分勝手な辞め方/伝え方はしない
自分本意で話をすると聞く方も難色を示し辞めにくくなるので伝え方には気を配る必要があります。
突然「○日で辞めます」などとは言わずに相談という形で事情を説明し、お世話になった感謝を一言伝えるだけでも話はぐっと進めやすくなります。
また、注意したいのは「どうせ辞める会社だから」と無断で出勤するのをやめてしまうなどの自分勝手な辞め方をすることで、こういった行為は自分の職歴に傷がつく恐れがあるので避けてください。
出勤するのが辛い事情や退職を急ぐ理由があっても必ず派遣会社に相談して、辞める手続きが終わってから退職するようにしましょう。
辞めた後のことを考えておく
派遣会社を辞める場合、その後で大切になるのはすぐに働くのかどうかという身の振り方とお金の問題です。
派遣会社である程度の期間働いていた場合は有給休暇の残数を確認してみてください。
退職する前に有給休暇の取得が認められている会社も多いので、雇用契約書を確認するか担当者に相談して、可能であれば有給を消化してから辞めるようにしましょう。
しばらく仕事をしないなら国民年金と国民健康保険の切り替え手続きが必要なので事前に手順を調べておくと安心です。
すぐに仕事に就くつもりなら事前に転職活動をしたり希望の会社について調べたりなどの準備をしておくことで、新しい職場にスムーズに移行しやすくなります。
派遣を辞めた後の仕事を選ぶポイント
派遣を辞めた後に仕事を選ぶポイントを紹介します。
自己分析を行う
自己分析には自分を客観的に見つめ直すことで自分の強みや弱味を理解できるといったメリットがあり、就職活動や転職活動において非常に有効とされています。
自己分析をすると、自分がどうして派遣を辞めたのか、何が苦手だったのか、または何が得意なのかを把握することができ、次に選ぶ仕事を再び辞めてしまうリスクを下げ、強みを活かせる仕事を選びやすくなります。
やり方が分からないという人は、自分の好き嫌いを書き出して、なぜ好きか、嫌いかを一つ一つ言葉にして書いていくだけでも自己分析となり自分を把握できるので試してみてください。
強みを活かせる派遣サービスを利用する
自分の強みが分かったら、そのスキルや能力を活かせる派遣サービスを利用するのもおすすめです。
派遣サービスには得意の分野や業種があるので、自分のスキルに合った派遣サービスに登録することで希望の仕事に就ける可能性が高まります。
派遣サービスのサイトなどで、どんな分野を中心に派遣を行っている会社なのか、派遣先にはどういった業種が多いのかなどを調べることで、自分が本当に活躍できる派遣先サービスが見つかるかもしれません。
転職エージェントを利用する
転職エージェントとは、スタッフを募集している企業と働きたい個人の間に立って、双方をマッチングさせてくれるサービスのことです。
登録をするとプロのキャリアアドバイザーが「どんな仕事をしたいのか、どんなスキルを活かしたいのか」を詳しく聞き取った上で、自分に合った企業を紹介してくれます。
応募書類の添削や面接のアドバイスなど様々な転職活動をプロがサポートしてくれるので、企業選びに迷っている人や面接が不得意で話し方のコツを知りたいと思っている人におすすめの方法です。
ハローワークや求人サイトを利用する
ハローワークや求人サイトの利用は転職活動において最も一般的な方法であり、どちらもインターネットを介して大量の求人情報に出会えます。
希望に合った求人を見つけた時にすぐに応募できるスピーディーさがこれらの方法の魅力です。
特にハローワークはその地域の企業が多く求人を出しているので、家から近く通いやすい職場を発見しやすいメリットがあります。
ハローワークや求人サイトには非常に多くの求人情報があり仕事探しに迷う場合もあるので、自分がどんな仕事をしたいのかはっきりと把握している人や、自分のペースで仕事探しをしたい人に向いている方法と言えます。
派遣を辞めたい人に関してよくある質問
派遣を辞めたいという人に関してよくある質問に答えていきます。
派遣をスキル不足で辞めたい場合の対処法は?
派遣会社に「自分でも頑張ってみたけれど会社の役に立てない」と努力したことと、このままでは会社に迷惑をかけてしまうことを伝えた上で辞める相談をしてみてください。
業務のどんな場面でどんな風にスキルが足りていないと思うのかを具体的に説明することで派遣会社も理解がしやすく、その企業で活かせるスキルを持った他の人材を派遣するという対処が取りやすくなります。
可能であれば、他の人材が派遣されるまである程度の期間は働くことを伝えると責任感の強い印象となり、より円満に辞めることができます。
一週間しか働いていませんが派遣を辞められますか?
働きはじめて一週間であっても、やむを得ない事情があれば派遣を辞めることは可能です。
引越しや家族の介護、体調の悪化などが一般的にやむを得ない事情とされますが、これら以外にも派遣会社が「やむを得ない」と判断すれば辞めることができます。
事前に自分の事情を整理して、具体的に説明できるようにしてから辞める相談をしてみてください。
その際「このようなことになって会社にはご迷惑をかけてしまいますが」など、申し訳なく思っていることを伝えると穏便に辞めやすくなります。
派遣を辞める際引き止められることはありますか?
派遣社員が辞めることは派遣会社にとってできれば避けたい事態なので、辞める理由や事情に会社が納得できなければ引き止められることがあります。
辞める理由が「何となく仕事が合わない」のように漠然としていたり「派遣先の○○さんが嫌だ」などの主観的なものだったりすると「もう少し頑張ってみて」と引き止められる可能性があり、最悪自分本意で辞めたがる人だと評価が下がってしまいます。
引き止められるのを避けたい場合は、辞める理由を具体的に説明できるようにして、客観的に見てもやむを得ないと判断されるようにしておくのが大切です。
また、体調悪化で辞めたいという場合は、まとまった休暇を取って回復したら復帰するよう求められることもあるので、一時的な休暇ではなく長期的な療養が必要なこと、仕事を離れて長く休むよう医師に勧められていることなどを伝えておくのがポイントです。
メールだけでも派遣を辞められますか?
メールだけでも派遣を辞めることは可能です。
理想は直接会って相談することで、次の手段としては電話で伝えるのが望ましいのですが、担当者となかなか会えないなどの事情があればメールで退職の意思を伝えても問題はありません。
メールを送る際は書き始めを「○○様」と担当者名にして(または「ご担当者様」でも可)、辞めたいと考えていることとその理由を簡潔にまとめ、希望の退職日を書き添えます。
最後に「突然のことで申し訳ありません」と急な話であることへの謝罪と「何卒ご了承をお願いいたします」といった言葉で終わり、送信して会社からのアクションを待つようにしましょう。
派遣を辞めたい人の理由や方法まとめ
ここまで、派遣をすぐに辞める理由や注意点、すぐに辞める方法についてまとめました。
派遣はやむを得ない事情があればすぐに辞めることができます。
辞めたい意思は派遣先の会社ではなく必ず派遣会社に相談をしましょう。
辞めたい理由は必ず聞かれることなので事前によく整理し、相手にとって分かりやすく説明できるように準備をしておくことが重要で、申し訳ない気持ちや感謝を一緒に伝えることが穏便に辞めるためのポイントです。
派遣を辞めたいと悩んでいる人は社会人としてのマナーを守りつつ、自分の心や体と相談しながら辞める手続きを進めてみてください。