この記事を読んでいるあなたは、
- 転職で給料が下がることがあるのか知りたい
- 転職で給料が下がる人の特徴を知りたい
- 転職で給料が下がる場合の対策を知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では「転職で給料が下がる人の特徴や対策法、転職を考え直すべき状況」などについてお伝えしていきます。
転職で給料が下がることはあるのか
結論、転職で給料が下がることはあります。
特に未経験の業種や職種に転職する場合、即戦力として働くことができないため給料は下がりやすいです。
また、ボーナスやインセンティブなどの有無でも年収は大きく異なるため注意しなければなりません。
厚生労働省によれば、令和2年において転職によって給料が「増えた」は39.0%、「減った」は40.1%、「変わらない」は20.2%となっています。
転職によって給料が増えた、という人がいる一方、減った人も同じくらいいることを覚えておきましょう。
転職で給料が下がる許容範囲とは
転職で給料が下がる場合、年代によってその許容範囲は異なります。
20代では年収ベースで100万円が許容範囲です。
まだ社会人になって数年しか経っておらず、これから昇給・昇格の可能性があるからです。
一方、30代では50万円が許容範囲です。
中堅として経験もスキルも身に付いてくる頃で、ここで年収がガクンと下がると同年代と比べて大きな差ができてしまいます。
そして40代では定年までの年収に直結するため、下がっても30万円まででしょう。
それぞれの年代で多少差はあるものの、大幅な給料低下は避けたいところです。
転職で給料が下がる人の特徴
ここでは、転職で給料が下がる人の特徴について解説していきます。
未経験の職種に挑戦する人
転職で未経験の職種に挑戦する人は、給料が下がりやすいです。
未経験の職種では転職前に積み上げてきたスキルや経験が活かせないことが多く、即戦力にはなりません。
そして未経験の職種では一から業務を覚えなおす必要があるため、新入社員と同じような扱いになってしまい、給料が下がってしまう可能性が高いのです。
給料や評価の制度が異なる人
給料や評価の制度が異なる人は、給料が下がりやすいです。
企業の給料や評価の制度はそれぞれ異なるため、転職前によく調べないと後悔することもあります。
給料は基本給のほか、各種手当て、インセンティブ、賞与などで大きく変動するため、基本給が変わらなくても転職後に給料が下がってしまう可能性があります。
また、転職前と転職後の評価基準が異なる場合、これまでのように頑張っても給料に反映されず給料が下がることもあるでしょう。
労働時間が短くなった人
転職で労働時間が短くなった人は、給料が下がりやすいです。
転職前に残業を結構していた人は注意が必要で、転職後あまり残業がない、もしくは残業代込みだった場合は給料が下がる可能性が高いです。
そもそも労働時間が長いことを理由に転職した場合、転職後に同じような労働時間で働くことはないでしょうし、給料は下がると考えておいた方が良いでしょう。
大手企業から転職する人
転職で大手企業から転職する人は、給料が下がりやすいです。
大手企業は知名度があったり会社の利益が多いなど、待遇が良く人件費にも十分な金額を充てられます。
そのため、転職先の規模にもよって給料が下がることは多いと考えられます。
役職が変わった人
転職で役職が変わった人は、給料が下がりやすいです。
転職後も以前と同じ役職に就けるかというと、必ずしもそうとは限りません。
また会社の規模によって役職の種類や給料も異なるため、これまでよりも給料が下がることがあります。
ただし、転職前にある程度の役職だった場合、面接の時点で試用期間後に同等の役職を約束してもらえることもあり、転職前の水準まで給料が上がる可能性もあるでしょう。
給料が下がっても転職した方が良い状況
ここでは、給料が下がっても転職した方が良い状況について解説していきます。
将来的に年収が上がることに期待できる
将来的に年収が上がることに期待できる人は、給料が下がっても転職した方が良いです。
転職後に給料が下がったとしてもずっとそれが続く訳ではなく、長い目でみれば給料が上がる可能性もあります。
転職後のキャリアアッププランがあり、給料もそれに伴い上がることが期待できるのであれば、結果として転職した方が年収は上がるでしょう。
やりたい仕事ができる・やりがいがある
やりたい仕事ができる・やりがいがある人は、給料が下がっても転職した方が良いです。
いくら現職の給料が高くても、興味がないことや苦手なこと、手応えが感じられないことは、働く上で大きなストレスになります。
もし以前から興味があることややりたいことがあって転職したのであれば、転職後に給料が下がったとしても業務内容に満足できるため、精神的な安定も得られます。
希望している労働時間・勤務制度で働ける
希望している労働時間・勤務制度で働ける人は、給料が下がっても転職した方が良いです。
今は仕事もプライベートも同じくらい大事なもの、という考え方が主流になり、労働時間を気にする人が増えてきました。
仕事に追われ残業や休日出勤するよりも、プライベートな時間を確保したい人は多く、給料が下がったとしても充実感を得られます。
また、子育てや介護などに理解のある職場で働けることは、 給料は下がっても満足度は高いでしょう。
希望している環境で仕事ができる
希望している環境で仕事ができる人は、給料が下がっても転職した方が良いです。
現職にちょっとした不満がある、社風が合わないなど、小さなことでも積み重ねていくと精神的にも体力的にもきつくなってきます。
そのため自分の理想や希望している環境への転職は、精神的・肉体的な健康を取り戻すことができます。
たとえば経営理念や方針に共感できる会社への転職や、憧れていた業種や職種への転職は、たとえ給料が下がっても納得できるものになるでしょう。
求めるスキルを身に付けられる
求めるスキルを身に付けられる人は、給料が下がっても転職した方が良いです。
取得したいスキルが予め決まっていて、転職しか取得手段がない場合は転職後に給料が下がっても納得できるはずです。
転職によってゼロからのスタートとなっても、求めるスキルを身に付けられることを考えれば決してマイナスなことではありません。
給料が下がる転職を考え直すべき状況
ここでは、給料が下がる転職を考え直すべき状況について解説していきます。
業種・職種が同じ場合
業種や職種が同じ場合は、給料が下がる転職を考え直しましょう。
転職ではこれまで築いてきた人間関係や自身の評価、役職などがリセットされ、一から始めなければなりません。
未経験の業種や職種であれば心機一転と捉えられますが、同じ業種・職種ではこれまでと業務自体はほとんど変わらないのに給料が下がることになってしまいます。
この場合は転職しない方が昇給・昇格のチャンスが増えるため、転職は考え直した方が良いでしょう。
現職での勤続年数が短い場合
現職での勤続年数が短い場合は、給料が下がる転職を考え直しましょう。
一般的に勤続年数が3年未満だと転職しにくい、もしくは給料が低いと言われていますが、それはキャリアを積んでいないことが理由です。
他の会社や職種でも活躍できるだけのスキルや経験が少ない場合、会社もその人を雇うだけのメリットを感じられません。
転職後は転職前の年収をベースに給料が決まるため、勤続年数が少ないと給料も低いままとなってしまいます。
転職による給料低下の対策法
ここでは、転職による給料低下の対策法について解説していきます。
給料交渉をする
転職による給料低下を防ぐために、給料交渉をしましょう。
給料が低くなるのが嫌な場合は、「今よりも低くなるのは困る」「現職と変わらない程度の給料がほしい」と正直に伝えても大丈夫です。
ただし面接や内定が出る前に交渉すると印象が良くないため、内定が出てから希望を伝えるよう気を付けてください。
給料水準が高い業種へ転職する
転職による給料低下を防ぐために、給料水準が高い業種へ転職しましょう。
当たり前ですが、特別なスキルがなくてもできる仕事より、専門スキルや技術が必要な仕事の方が給料は高くなります。
また、利益の出やすい市場規模が大きい業種や、新規参入が難しく競争率が低い業種も給料水準は高めです。
転職前にそれぞれの業界についてよく調べれば、給料低下を避けることは可能です。
前職の給料を考慮する求人に応募する
転職による給料低下を防ぐために、前職の給料を考慮する求人に応募しましょう。
求人広告には諸条件のほか給料について「前職の給料を考慮」と書かれていることもあります。
特に同一業種、同一職種への転職の場合は経験者として扱われるため、極端な給料低下はなく安心です。
自分の希少価値が高い仕事に転職する
転職による給料低下を防ぐために、自分の希少価値が高い仕事に転職しましょう。
これまでの経験や持っているスキルが飽和状態の仕事よりも、その能力が不足している仕事の方が希少価値は高くなります。
どの仕事にどんなスキルを持っている人が多いのか、調べてから転職先を決めるのが良いでしょう。
転職後のボーナスを確認する
転職による給料低下を防ぐために、転職後のボーナスを確認しましょう。
求人には月給のほか、ボーナスの有無も記載してあることが多いです。
年収で考えるとボーナスは大きい割合を占めるため、月給の何ヵ月分なのか、業績に左右されるのかなどはよく確認しましょう。
転職による給料低下を気にする人がすべきこと
ここでは、転職による給料低下を気にする人がすべきことについて解説していきます。
自分の価値観について考え直す
転職による給料低下を気にする人は、自分の価値観について考え直しましょう。
仕事をする上で何が一番大事なのか、優先順位を書き出していくと、自分の価値観を客観的に知ることができます。
給料を重視するのか、やりがいを求めるのか、人それぞれ譲れない条件は違うため、転職前に自分の価値観について考えてみるのは有効です。
給料以外のことを求める
転職による給料低下を気にする人は、給料以外のことを求めましょう。
もちろん給料は生活する上で重要なことですが、そればかりに気をとられているとストレスを感じてしまいます。
たとえば評価制度や勤務体系など、給料以外のところで理想的だと思える会社を探してみると良いでしょう。
給料が下がる転職をしない
転職による給料低下を気にする人は、給料が下がる転職をしないようにしましょう。
基本的には、転職すると給料は下がりやすいです。
特に未経験の業界への挑戦、経験・スキルが必要な仕事への転職は、前職の経験や知識が活かせないこともあります。
そのため、自分の能力が活かせるのか、即戦力として働けるかなども考えて転職した方が良さそうです。
リサーチを怠らない
転職による給料低下を気にする人は、リサーチを怠らないようにしましょう。
どうしても給料を下げたくないなら、事前に希望の業種・職種、もしくは行きたい会社に勤めてる人、転職した人から話を聞いてみましょう。
実際の経験者の情報を知ることで、給料低下を避けられる可能性が高くなります。
ヘッドハンターや転職エージェントに相談する
転職による給料低下を気にする人は、ヘッドハンターや転職エージェントに相談しましょう。
自力で転職活動するのも良いですが、ヘッドハンターやエージェントを利用すれば希望条件にぴったりの仕事が見つかります。
また、条件や給料に関する交渉も担ってくれることが多いため、給料が低くなるのが心配な場合は転職エージェントに利用してみましょう。
転職で給料が下がる人の特徴や対策法まとめ
この記事では「転職で給料が下がる人の特徴や対策法、転職を考え直すべき状況」などについてお伝えしました。
給料が下がるとはいえ、転職はマイナスなことばかりではなく、自身をステップアップさせる手段でもあります。
給料が下がるのが嫌な人や不安な人は、ここで紹介した給料低下を避けるためすべきことや給料低下への対策法を参考にしてみてください。