この記事を読んでいるあなたは、
- ボーナスをもらってすぐ辞めることはできるか知りたい
- ボーナスをもらってすぐ辞める際の注意点を知りたい
- ボーナスをもらってすぐ辞めるスケジュールを知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では「ボーナスをもらってすぐ辞めることはできるのかや注意点、スケジュール」についてお伝えしていきます。
ボーナスもらってすぐ辞めることはできる
結論、ボーナスをもらってすぐに辞めることはできます。
一般的な企業では年に2回、夏と冬にボーナスが支給されていて、ボーナスはその支給日に会社に籍を置いていれば、当然受け取ることができます。
そしてボーナスが出た後ですぐ会社を辞めることも可能です。
ただし、すぐに辞めると言っても正式な手順を踏んで退職願を出し受理されていた場合であって、たとえ退職願を届け出ていたとしても、仕事の引き継ぎ等もあるため個人の要求通りに退職できるかどうかは会社との相談が必要となります。
退職予定があってもボーナスをもらう権利がある
退職予定があってもボーナスをもらう権利はあります。
退職の意思を申し出た日がボーナスの前であっても、決定した退職日がボーナスの後だった場合、在籍している限りボーナスを受け取る権利はあります。
そのため、退職予定があるからといってボーナスがもらえないのではないかと心配する必要はありません。
ボーナスを返還する義務はない
退職後に、ボーナスを返還する義務はありません。
1度受け取ったボーナスを会社側から「退職するなら返還せよ」と言われるようなことがあったとしても、聞き入れる必要はありません。
【労働基準法 第16条】に賠償予定の禁止という法律があり、途中退職する者に対して違約金を支払うことを予定する契約を結ぶことを禁止している法律です。
そのため、退職後のボーナス返還に対する心配は必要ありません。
仮に、就業規則でボーナスの返還に関する項目があった場合や会社からボーナスの返還を求められた場合、その会社はかなりグレーな会社という判断がつけられます。
返還に応じることなく、厚生労働省の総合労働相談コーナーに相談しましょう。
ボーナス支給に関して確認すべき就業規則のポイント
ボーナスに関して確認すべき就業規則のポイントは以下のとおりです。
- 支給日在籍要件について
- 支給されない場合について
- 退職による減給について
支給日在籍要件について
ボーナス支給の際は支給日在籍要件について確認しましょう。
一般的な企業の就業規則では、ボーナスは年2回、6月と12月に支給され、そのボーナスを受ける資格のある人はどんなに好成績を残していたとしても支給日に在籍していなければボーナスの支払は発生しないと考えるのが一般的です。
これは当然のことのように思われがちですが、就業規則の中で「支給日在籍要件」として明記されていることで成立します。
まずは就業規則に明記されているかどうかを確認しておきましょう。
支給されない場合について
退職者に対して、会社側からの措置で受け取れるはずのボーナスが支給されないことがあります。
就業規則に「支給日在籍要件」が明記されている場合、ボーナス評価対象期間に就業していても、支給日当日に在籍していなければボーナスを受け取ることはできません。
退職を考えた場合、まずはボーナスが受け取れるように支給予定日には在籍しているようにしましょう。
しかし、会社によっては、退職が決まっている社員に対し「支給日在籍要件」を盾にボーナス支給日を故意に後ろ倒しにすることもあり得えます。
ただし、そのような行為は違法だとして、会社の不法行為を追求され損害賠償請求の対象になることもあります。
退職による減給について
退職することにより本来受け取れるはずだったボーナスが減給されることがあります。
ボーナスとは会社への貢献度、仕事への姿勢、成績等を加味し査定されるものですが、プラスして仕事への将来的な期待度も含め査定されるものです。
ボーナスが自身への評価として、より一層の仕事への熱意をもてることにも繋がります。
「ボーナスの支給後〇日未満で退職する場合は、〇%の減額をする」などと就業規則に明記しているケースもあるため、減額されたからといって違法だと安易に騒ぎ立てず、まずは就業規則を確認しましょう。
ボーナスをもらってすぐ辞める際のポイント
ここでは、ボーナスをもらってすぐ辞める際のポイントについて解説していきます。
ボーナスは頑張りに対する評価だと考える
ボーナスは頑張りに対する評価だと考えましょう。
ボーナスの査定基準とは大きく分けると以下の3つになります。
- 業績評価
- 能力評価
- 行動評価
働きながら資格を取得したりスキルを磨いたりして、企業にどれだけ貢献してきたかで評価されるのがボーナスです。
ボーナスとは、社員のモチベーションアップの意味もありますが、基本的には社員の頑張りに対する対価です。
ボーナスをもらった後に辞める場合でも、それまでの頑張りに対する対価を受け取るため、後ろめたさを感じる必要はないです。
ボーナスをもらってから2~3週間後に退職希望を伝える
退職したいという意志表示は、ボーナスをもらってから2~3週間後がいいでしょう。
1日でも早く退職したい、という気持ちからボーナスが支給される前に退職願を申請し、ボーナス支給後すぐに退職したいという考える人もいるでしょう。
ただし、その場合はボーナスの査定に影響し支給額が落とされる可能性があります。
正当な評価でボーナスを受け取りたい場合は、ボーナスを受け取ってから2~3週間あけてからの退職希望の意思表示をおすすめします。
スケジュールに余裕を持って退職する
退職する際はスケジュールに余裕をもって計画しましょう。
退職するということは、自身のポジションが空いてしまうということになります。
勤めていた会社に対して迷惑をかけないように配慮することも社会人のマナーとしてたいせつなことであり、転職先への印象も違ってきます。
まずは、後任への引き継ぎなどを考慮し最低でも1ヶ月程度の引き継ぎ期間をスケジュールに踏まえ計画していきましょう。
ボーナスをもらってすぐ辞める時のスケジュール
ボーナスをもらってすぐ辞める時のスケジュールについて解説していきます。
夏のボーナスをもらってすぐ辞める時のスケジュール
夏のボーナス(6月支給の場合)をもらってすぐ辞める時のスケジュールはを以下の表にまとめました。
月 | 活動 |
---|---|
12~5月 | 転職活動 |
6月 | 転職先内定 |
7月 | ボーナス支給(中旬) 退職願提出(下旬) |
8月 | 退職 |
9月 | 転職先入社 |
ボーナスを受け取ってすぐに退職願を提出するのは気が引ける、という考えもあるかもしれませんが、ボーナスはそれまで働いてきたことへの報酬と考え、気持ちを切り替えることも大切です。
この時期は中途採用に失敗してしまった企業も多く出ると言われています。
9月入社にこだわりすぎてあせってブラック企業に引っかかってしまわないよう注意が必要です。
冬のボーナスをもらってすぐ辞める時のスケジュール
冬のボーナス(12月支給の場合)をもらってすぐ辞める際のスケジュールを以下の表にまとめました。
月 | 活動 |
---|---|
5~10月 | 転職活動 |
11月 | 転職先内定 |
12月 | ボーナス支給(中旬) 退職願提出(下旬) |
1月 | 退職 |
2月 | 転職先入社 |
冬のボーナスを受け取ってからの転職はスケジュール的にあせりが出て来ることも考えられます。
その理由として考えられるのは、転職の求人ピークが2月と言われていることです。
それ以降は新卒入社が主となるため、中途採用はなかなか受け入れてもらえなくなるため注意が必要です。
ボーナスをもらってすぐ辞めるスケジュールを立てるポイント
ここでは、ボーナスをもらってすぐ辞めるスケジュールを立てるポイントについて解説していきます。
ボーナスをもらった翌月に退職する
ボーナスをもらった翌月を退職月としてスケジュールを立てましょう。
ボーナスを受け取ってすぐだとちょっと言い出しにくいというところもありますが、2週間ほど空くとボーナスを支給したばかりというイメージは薄らぎます。
そして会社の了承が得られるとしたら、仕事の引き継ぎも終わりできるだけトラブルもなく跡を濁さないようにして1ヶ月後の退職を心がけましょう。
退職の1ヶ月前に上司に伝える
退職する際は、1ヶ月前に上司に伝えましょう。
退職するということは、1人欠員が出るということになります。
その欠員部分を補填するためにも、最低でも1ヶ月前には上司に退職の意思を伝える必要があります。
後任を選出してもらい仕事の引き継ぎをしっかりと終わらせ、会社に負担をかけることなく気持ちよく次の会社に進むためにも、早めに伝えるよう心がけましょう。
ボーナスをもらってすぐ辞める際の注意点
ここでは、ボーナスをもらってすぐ辞める際の注意点について解説していきます。
ボーナスに固執しすぎない
ボーナスをもらってすぐ辞める際は、ボーナスに固執しすぎないようにしましょう。
何がなんでもボーナスは全額受け取りたいなどと固執しすぎてしまうと、会社や他の社員との関係に波風が立ちやすくなってしまいます。
転職先が同業他社である場合は、問題を起こしてしまった場合、後々の関係にひびいてくる可能性が高くなるため注意しましょう。
転職活動をしていることを会社や上司には言わない
転職活動は会社や上司には言わないようにしましょう。
ボーナスを受け取ってから転職先に入社するためには、ボーナスの査定期間中に転職活動をすることになります。
もし転職活動をしていることがわかってしまった時は、ボーナスの査定は下がってしまうことが考えられます。
退職することはボーナスをもらった後に伝える
退職することはボーナスを受け取った後に伝えるようにしましょう。
退職は会社との協議の上、後任者の選出、仕事の引き継ぎを終わらせてからの退職という流れがほとんどです。
ところが、退職すると聞いた途端、今後の会社へのプラスになることが考えられないと判断され、ボーナス支給日より前に退職を言い渡されるケースも考えられるため、注意が必要です。
ボーナスをもらってすぐ辞める注意点やスケジュールまとめ
この記事では、「ボーナスをもらってすぐ辞めることはできるのかや注意点、スケジュール」についてお伝えしていきました。
自分へのキャリアアップ、やりたいことへの転職などで現在の会社を退職したいと考えている人は、そのタイミングをいつに絞るか、できることならボーナスはしっかりと受け取ってからと考えていると思います。
損をすることなく、また現在の会社との関係も円満に終われるよう、退職のスケジューリングの参考にしてみてはいかがでしょうか。