この記事を読んでいるあなたは、
- 年収500万円の手取りを知りたい
- 年収500万の税金や保険料を知りたい
- 年収500万の生活レベルや職業を知りたい
上記のように考えているかもしれません。
今回は、そんなあなたに向けて「年収500万の手取りや税金、生活レベルやどんな仕事の人が多いのか」などをお伝えしていきます。
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年収500万円の手取りはどれくらい?
年収500万円の手取りは400万円前後で、月収に換算すると月々33万円前後です。
手取りが年収よりも少なくなる理由は、社会保険料や所得税、住民税が引かれているためです。
なお、手取り400万円前後という数字はボーナスなしで考えた場合のため、賞与があるケースではやや数値が変動します。
さらにお住まいのエリアや家族構成などの条件でも引かれる税金が変わることから、手取り400万円前後は一つの目安として捉えておきましょう。
【男女割合】年収500万円の人はどれくらいいる?
国税庁が実施している「令和2年分 民間給与実態統計調査」の結果によれば、給与所得者5,245万人のち、年収500万円稼ぐ人の割合は全体の10.2%です。
年収階層の中では3番目に多い年収ですが、男女別にした場合、男性は13.4%、女性は5.7%と性別で大きく差が生じています。
平均値で見てみると、全体の平均給与は433万円のため、年収500万円は高い水準であることがわかります。
一方で男女別にした場合、男性の平均給与は532万円で、年収500万円は一般的な年収です。
女性の平均給与は293万円と男性よりもかなり低く、年収500万円の女性はかなり稼いでいる層に該当します。
年収500万円の所得税・住民税・社会保険料
年収500万円の場合の手取りは以下の表のようになります。
年収500万円の手取りイメージ | |
---|---|
年収 | 500万円 |
所得税 | 約14万円 |
住民税 | 約25万円 |
社会保険料 | 約72万円 |
手取り | 約389万円 |
上記の数字は、年収500万の30代会社員・独身のケースでシミュレーションしたものです。
年収から引かれる社会保険料、所得税、住民税について、それぞれの計算方法を解説します。
【社会保険料】
社会保険とは、健康保険・年金保険(国民年金・厚生年金・共済年金)・介護保険・雇用保険・労災保険の5つの総称です。
介護保険は40歳以上から支払い義務が発生し、労災保険は会社が全額負担するため、今回のケースではかかりません。
そのため今回は、健康保険・年金保険・雇用保険がかかることを想定して計算します。
それぞれの保険は、年収に対する個人負担の割合がおおよそ決まっており、以下の割合が目安です。
- 年金保険:約9%
- 健康保険:約5%
- 雇用保険:0.3%
合計すると14.3%になり、計算すると年収500万円×14.3%=71万5,000円、社会保険料は約72万円であることがわかります。
【所得税】
所得税の計算式は「課税所得額×税率−税額控除額」です。
課税所得額は、収入から諸経費を引いた所得額から所得控除を引くことで算出できます。
- 収入-経費=所得額
- 所得額-所得控除=課税所得額
所得控除には、基礎控除・給与所得控除・社会保険料控除などがあり、基礎控除は一律48万円、給与所得控除は給与によって変動します。
年収500万円の場合の給与所得控除は、「収入金額×20%+440,000円」で計算し、収入500万円×20%+44万円=144万円です。
つぎに課税所得金額を求めます。
年収500万円の会社員で経費はなし、社会保険料控除を約72万円とした場合、課税所得は収入500万円−(基礎控除48万円+給与所得控除144万円+社会保険料控除72万円)=236万円となります。
課税所得が236万円の場合、税率は10%、控除額は9万7,500円です。
課税所得236万円×税率10%−控除額9万7,500円=13万8,500円、所得税は約14万円です。
【住民税】
住民税は、課税所得金額が200万円未満か200万円以上かで計算方法が変わります。
まず所得税の計算と同様の手順で、課税所得を算出します。
なお、基礎控除は所得税では48万円であるのに対して、住民税のケースでは43万円になる点に注意しましょう。
課税所得金額は、収入500万円−(基礎控除額43万円+給与所得控除144万円+社会保険料控除72万円)=241万円です。
今回は200万円以上が適用されるため、計算式は「課税所得×10%+均等割(5,000円)」です。
課税所得241万円×10%+均等割5,000円=24万6,000円、住民税は約25万円あることがわかります。
年収500万円の生活レベル
年収500万円の場合の生活レベルがどれくらいなのかを解説していきます。
実家暮らしの場合
実家暮らしの生活費内訳のイメージは、以下のとおりです。
家賃 | 0円 |
---|---|
家に入れるお金 | 5万円 |
外食費 | 1万円 |
通信費 | 1万円 |
交際費 | 3万円 |
その他 | 1万円 |
合計 | 11万円 |
手取りを33万円とした場合、33万円−11万円=22万円が残ります。
そのため、実家暮らしはかなり余裕のある生活を送ることができます。
仮に趣味や交際費などで10万円使ったとしても、手元に15万円は残り、1年間貯め続けると180万円程度の貯金が可能です。
そのため、結婚や出産などの将来を見越した計画も立てやすくなります。
1人暮らしの場合
1人暮らしの生活費内訳のイメージは、以下のとおりです。
家賃 | 7万円 |
---|---|
食費 | 3万円 |
通信費 | 1万円 |
交際費 | 3万円 |
水道光熱費 | 1万円 |
合計 | 15万円 |
手取りを33万円と仮定すると、33万円−15万円=18万円が残る計算です。
年収500万円の一人暮らしは、余裕のある生活ができます。
また家についても、都心の人気エリアでも十分に生活していける水準です。
最低でも月10万円以上は貯金に回せるため、将来への備えも十分に可能です。
結婚・子育てをする場合
夫婦2人暮らしの生活費内訳のイメージは、以下のとおりです。
家賃 | 9万円 |
---|---|
食費 | 5万円 |
通信費 | 2万円 |
交際費 | 4万円 |
水道光熱費 | 1万円 |
合計 | 21万円 |
手取りを33万円と仮定すると、33万円−21万円=12万円が残ります。
パートナーの収入がなくても、節約の工夫次第で余裕のある暮らしが可能です。
家計をやりくりして残った分は貯金に回せるため、月10万円程度は貯められます。
子育てをする場合の生活費内訳のイメージは、以下のとおりです。
家賃 | 11万円 |
---|---|
食費 | 6万円 |
通信費 | 2万円 |
交際費 | 3万円 |
水道光熱費 | 2万円 |
教育費 | 2万円 |
合計 | 26万円 |
手取りを33万円と仮定すると、33万円−26万円=7万円が残る計算です。
子育てをする場合は、節約を意識した生活が求められます。
一人暮らしや夫婦2人暮らしにはなかった教育費がかかるため、貯金できる額が減少するためです。
想定外の出費があれば、赤字に転じる可能性もゼロではありません。
そのため、もう少しゆとりのある生活をしたい人は共働きを検討する必要があります。
年収500万円の人の家賃目安
年収500万円の人の家賃は、月々の手取りを33万円と仮定すると、8万2,000円以内が目安(手取りの25%)です。
また家を借りる際は、家賃に加えて管理費や共益費、駐車場代なども固定費としてかかる点にも注意が必要です。
収支を考える際に固定費は非常に重要な項目で、固定費が多くなればなるほどお金のやりくりが窮屈になります。
急な出費に対応できなくなるといった事態も考えられるため、固定費をなるべく抑えることはさまざまなリスクへの備えとしても重要です。
予期せぬ収入源や支出増などを考慮する場合、家賃は手取りの25%以内にしておくと安心です。
年収500万円の人の貯金額
金融広報中央委員会が実施した「家計の金融行動に関する世論調査(令和3年)」によると、年収500~750万円の年間の手取りに対する貯金の割合は、単身世帯は23%、二人以上の世帯は12%です。
理想の貯金は手取りの10%〜20%とされており、上手にやりくりできれば30%以上の貯金も可能です。
単身世帯は家族にかかるお金がないため、理想的な貯金ができていることがうかがえます。
一方で2人以上の世帯の貯金率は単身世帯の約半分程度に留まっており、貯金に回すお金がそれほど多くないことがわかります。
具体的な数字にすると、年収500~750万円の平均的な貯金額は以下のとおりです。
【単身世帯】
- 平均値:2,205万円
- 中央値:1,200万円
【2人以上の世帯】
- 平均値:1,704万円
- 中央値:800万円
上記の金額は銀行の預貯金だけでなく、積立型保険商品や投資信託などの金融資産も含まれています。
また金融広報中央委員会では、平均値と中央値を示しています。
少人数であっても、巨額の貯金を持っている人がいる場合、平均値は一気に高い金額になり、多くの人の実感よりも高い数値が出やすくなるためです。
中央値は、貯金額の少ない人から順番に並べた際に真ん中にくる人の貯金額のため、平均値よりも参考にしやすい数値です。
年収500万円の人はどんな仕事に就いている?
年収500万円の人は、以下のような仕事をしていることが多いです。
- 学術研究、専門・技術サービス業
- 製造業
- 建設業
国税庁が毎年調査している「令和2年分民間給与実態統計調査」をもとに、平均給与が500万円以上の業種を選定しています。
学術研究、専門・技術サービス業とは、学術研究や試験、開発研究業のほか、会計に関する事務や相談、経営戦略など専門性の高い知識サービスの提供をおこなう業種です。
専門資格を必要とする業種ですが、自分のスキルがそのまま顧客からの評価や成績に直結する点は大きなやりがいと言えます。
製造業は未経験でも挑戦しやすい仕事です。
ゼロから始める人も問題なく働けるように、ほとんどの作業がマニュアル化されており、未経験であってもコツをつかめばすぐにスキルアップを図ることが可能です。
また資格手当や特殊勤務手当、深夜労働手当などの各種手当も充実しているため、さらなる収入アップが期待できます。
建設業は人が生活する住宅を作ったり、暮らしを支える土木インフラの設備を整備したりする仕事です。
経験を積めば積むほど職人の技術が磨かれる世界です。
市場で需要の高い技術に精通していれば、会社に所属しなくても一人親方になったり、独立起業したりするチャンスも秘めています。
年収500万円から収入を上げる方法
年収500万円から収入を上げる方法としては、
- 起業する・フリーランスとして働く
- 副業で新たな収入源を作る
- 給料が高い企業に転職する
などがあります。
1つ目は独立起業することで、利益を年収に反映させることも一つの方法です。
会社ではほかの従業員の給与などさまざまなコストによって利益が減りますが、自分で会社を設立することで利益を上げやすくなります。
ただし起業したからといって必ず成功するとは限らないため、今までの知識やスキルを生かせる業種や業界で独立起業しましょう。
本業だけで年収500万円が難しい場合は、副業をして収入アップを図る方法があります。
副業の例として、クラウドソーシングや短期バイト、投資などが挙げられます。
最近では副業を認める企業も多くなってきていますが、禁止しているケースもあるため会社への確認が必須です。
今の勤務先では収入アップが難しい場合、高収入が目指せる企業へ転職するという選択肢もあります。
転職を検討する際は、転職エージェントの活用がおすすめです。
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さらに内定後の年収交渉までしてくれるケースもあるため、活用しない手はありません。
年収500万円の手取りや生活レベルまとめ
この記事では「年収500万の手取りや税金、生活レベルやどんな仕事の人が多いのか」などについて解説しました。
年収500万円の手取りは、約400万円前後(月収約33万円前後)で、日本の給与所得者の平均年収よりも高い水準です。
男女別に見た場合、男性は平均的な数値で、女性は平均以上の高所得者に該当します。
生活レベルで見ると、実家暮らしまたは一人暮らしの場合は、月に最低でも10万円以上の貯金も可能な余裕のある生活が可能です。
夫婦二人暮らしの場合もある程度の余裕がありますが、子育てをする場合は教育費が新たに発生するため節約意識が必要です。
年収500万円程度稼げる職業は、学術研究、専門・技術サービス業や製造業、建設業などが挙げられます。
より高い収入を目指したい人は、独立起業や転職、副業などで収入アップを図ることが可能です。