年収400万の手取りは?税金や生活レベル、貯金額や職業を解説

この記事を読んでいるあなたは、

  • 年収400万円の手取りを知りたい
  • 年収400万の税金や保険料を知りたい
  • 年収400万の生活レベルや職業を知りたい

上記のように考えているかもしれません

今回は、そんなあなたに向けて「年収400万の手取りや税金、生活レベルやどんな仕事の人が多いのか」などをお伝えしていきます。

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年収400万円の手取りはどれくらい?

手取りのイメージ画像

手取りは年収の75〜80%程度が一般的で、年収400万円の人の手取りはおよそ300〜320万円です。

月の手取りにすると、ボーナス込みの場合は18〜21万円程度、ボーナスを含まない場合は25万円〜27万円程度が目安になります。

手取りに変動がある理由は、会社員か自営業か、また年齢や地域によって保険料が異なること、さらに扶養家族の有無によって納める税金が変動するためです。

【男女割合】年収400万円の人はどれくらいいる?

割合のイメージ画像

国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、年収400万円の人は全体の14.6%、男女別にすると男性は17.3%、女性は10.7%です。

男性全体では、年収300万円〜400万円以下の人が17.5%ともっとも多く、つぎに400万円〜500万円以下の人が多い結果となっています。

女性全体では、100万円〜200万円以下の人が23.4%ともっとも多く、つぎに200万円〜300万円以下の人が21.3%という結果が出ています。

平均値で見ると、令和2年度の日本の平均年収は433万で、男女別にすると男性は532万円、女性は293万円です。

そのため平均値で見ると、年収400万円は男性の場合は平均よりもやや下回り女性は平均以上の高収入に分類されます。

年収400万円の所得税・住民税・社会保険料

計算のイメージ画像

年収400万円の場合の手取りは以下の表のようになります。

年収400万円の手取りイメージ
年収400万円
所得税約8.5万円
住民税約18万円
社会保険料約57万円
手取り約316万円

上記の試算は、東京都在住・30代独身の会社員を想定しています。

年収から差し引かれるおもな費用は、社会保険料(健康保険・介護保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)と、税金(所得税・住民税)です。

【社会保険料】

社会保険料の基本的な計算方法は、「標準報酬月額×保険料率÷2」です。

÷2とは、会社と従業員の両方が半分ずつ負担するという意味で、健康保険・介護保険・厚生年金が該当します。

標準報酬月額は、4月から6月までの基本給や残業手当、住宅手当、通勤手当などを合算して、合算した金額を3で割った金額を指します。

標準報酬月額を33万3,330円と仮定した場合、各保険料は以下のとおりです。

・厚生年金保険(料率18.3%)

(月額)33万3,330円×18.3%÷2=約3万500円

(年額)約3万500円×12か月=約36万6,000円

・健康保険(料率9.81%)

(月額)33万3,330円×9.81%÷2=約1万6,300円
(年額)約1万6300円×12か月=約19万5,600円

・雇用保険(料率0.30%)

(月額)33万3,330円×0.30%=約1,000円
(年額)約1,000円×12か月=約1万2,000円

料率は令和4年時点の数値を使用し、端数は調整しています。

なお、介護保険は40歳以上から対象となるため、今回は計算していません。

厚生年金保険、健康保険、雇用保険の3つを合算すると、1年間で納める社会保険料は約57万円です。

【所得税】

所得税は、「課税所得額×税率−税額控除額」の計算式で求めます

課税所得金額(所得税の対象になる金額)を割り出すために、まずは所得金額の計算が必要です。

副業をしていない会社員であれば、所得金額=「収入−給与所得控除額」になります。

給与所得控除額は、「収入−非課税の手当」で求めた金額に対して決まっており、年収400万円(非課税手当なし)のケースでは124万円です。

生命保険に入っていない、病院に行っていない場合、所得控除は「基礎控除48万円」と「社会保険料全額」が適用されるため、48万円+約57万円=約105万円です。

割り出した数値を当てはめると、所得税は以下の手順でわかります。

  • 給与所得:400万円(総支給額)−124万円(給与所得控除)=276万円
  • 課税所得金額:276万円(給与所得)−約105万円(所得控除)=約171万円
  • 所得税:171万円(課税所得金額)×5%(税率)−0円(税額控除額)=約8.5万円

1年間で納める所得税は、約8.5万円であることがわかりました。

【住民税】

住民税の計算方法は、「所得割(税率10%)+均等割(2023年まで5,000円)」です。

所得割の計算方法は、先述した所得税の計算方法(課税所得額×税率−税額控除額)と同様ですが、基礎控除額は48万円ではなく43万円である点に注意しましょう。

所得税の計算式に当てはめて計算すると、課税所得金額は約176万円となり、税率10%を掛けると所得割は17万6,000円です。

割り出した所得割に均等割の5,000円を足した約18万1,000円が、1年間に納める住民税額となります。

年収400万円の生活レベル

家族のイメージ画像

年収400万円の場合の生活レベルがどれくらいなのかを解説していきます。

実家暮らしの場合

実家暮らしの場合は、ある程度余裕のある生活を送ることができます

月の手取りを27万円とした場合、毎月実家にいくら支払うのか、そのほかの出費をどれだけ抑えるかによっても変わりますが、月々10万円前後の貯金が可能です。

一人暮らしの場合

一人暮らしの場合は問題なく対応できる生活レベルですが、貯金をすることも視野に入れると、ある程度の節約の意識も求められます。

毎月の貯金の理想は、手取りの10〜15%です。

そのため毎月3万円〜4万円程度の貯金をするとした場合は、外食費や交際費、娯楽費などの調整できる支出は抑えておくと安心です。

結婚・子育てをする場合

結婚・子育てをする場合は、状況によっては生活が厳しくなります

パートナーが働いていれば問題ありませんが、一馬力でやりくりしていくには、かなりの節約を意識した生活が必要です。

子育てをする場合はさらに生活が苦しくなるため、将来にかかる子どもの学費や老後の費用などを考慮すると、節約だけでなく共働きをすることも求められます。

年収400万円の人の家賃目安

家賃のイメージ画像

年収400万円の人で賃貸に住む場合、手取り27万円で計算すると約6.7万円まで(手取りの25%)が目安です。

以前は手取りの30%が適正とされていましたが、リーマンショック以降はサラリーマンの平均年収が下降傾向にあるため、家計を圧迫してしまうケースが少なくありません。

そのため、家賃の目安は手取りの25%以内で収めておくと安心です。

年収400万円の人の貯金額

貯金のイメージ画像

転職サイト「リクナビNEXT」が2018年に実施した調査によると、年収400万円の人の平均貯金額は591万円でした。

正社員として働く20~40代の男女575名に実施した調査で、収入の満足度についてもアンケートを取ったところ、6割弱は収入に不満を感じていないという結果が出ています。

不満を感じていない理由として「残業が少ない」という声が多いことから、年収400万円は仕事とプライベートのバランスが取れた生活がある実現できているといった側面もうかがえます。

年収400万円の人はどんな仕事に就いている?

仕事している人のイメージ画像

年収400万円の人は、以下のような仕事をしていることが多いです。

  • 不動産業
  • 運輸業・郵便業
  • 複合サービス事業

国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、不動産業の平均年収は423万円、運輸業・郵便業は444万円、複合サービス事業は451万円という結果が出ています。

不動産業の場合、営業職は成果報酬を受けられるケースが多いため、ほかの職種よりも年収が高めです。

運輸業・郵便業は、シフト勤務が多いことから休みが不規則な反面、夜勤手当や休日手当がもらえることが多い業種です。

複合サービス事業とは、協同組合や郵便局などのことを指します。

郵便局を例にすると、リストラの危険性が低く福利厚生も充実しているため、安定した生活を実現することが可能です。

年収400万円から収入を上げる方法

収入アップのイメージ画像

年収400万円から収入を上げる方法としては、

  • 出世・昇進する
  • 転職する
  • 副業をする

などがあります。

収入を上げるもっとも手堅い方法は、出世や昇進することです。

ただし、役職が上がるにつれて労働時間が増える傾向にあるため、プライベートの時間をしっかり確保したい人にとってはデメリットになる可能性があります。

今すぐ年収を上げたい人は、転職を検討することも一つの方法です。

働きながら自分で好条件の会社を探すことは時間がかかるケースが多いですが、その際は転職エージェントの活用がおすすめです。

スキルや職歴をもとに市場価値を正確に評価してくれたり、今よりも条件の良い企業を紹介してくれたりなど、転職のプロが多方面からサポートしてくれます。

今の職場を辞めたくないという人は、副業をする選択肢が近年では増えています。

最近は時代の流れもあり、副業を容認している企業も多いため、収入源を複数作ることそれほど珍しいことではありません。

副業として人気が高いのは、投資やアフィリエイト(ブログや動画投稿サイトなどの広告収入)、クラウドソーシングなどです。

投資は限られた時間で大きな利益を得られるチャンスがあります。

ただし、投資にはリスクがあることもふまえて、慎重に取り組まなければなりません。

文章を書くことが好きな人はブログでアフィリエイト収入を得たり、動画投稿サイトやSNSなどを活用して広告収入を得たりする方法もあります。

収益化まではある程度の時間がかかる分、フォロワー数や閲覧数を増やすためにはどうしたら良いのか考える癖がつくため、マーケティングスキルも身につきます

マーケティングスキルが身につけば、現在の仕事に生かして収入アップを目指せたり、新たな仕事の獲得のチャンスにつながったりといったことも可能です。

ほかにもクラウドソーシングサイトを利用して、データ入力やWebライター、動画編集などの仕事で収入を得る方法も人気を集めています。

投資やアフィリエイトなどと比較すると、働いた分だけ確実に収益を得られる点が魅力です。

年収400万円の手取りや生活レベルまとめ

お金のイメージ画像

この記事では「年収400万の手取りや税金、生活レベルやどんな仕事の人が多いのか」などについて解説しました。

年収400万円の手取りは300〜320万円が目安です。

男女全体で見ると平均値ですが、男女別に見ると男性は平均よりもやや低く女性は平均を上回る高所得者という結果が出ています。

生活レベルは、一馬力で結婚や子育てするケースを除き、ある程度余裕のある暮らしができます。

貯金する場合、実家暮らしであれば月々10万円前後、一人暮らしでも工夫次第で月3〜4万円程度は貯金に回すことが可能です。

また年収400万円の人は、不動産業や運輸業・郵便業、複合サービス事業などの仕事をしています。

今よりも収入アップを目指したい場合は昇進が手堅いですが、今すぐ収入を上げたい人は転職も視野に入れて行動する必要があります