この記事を読んでいるあなたは、
- 年収300万円の手取りを知りたい
- 年収300万の税金や保険料を知りたい
- 年収300万の生活レベルや職業を知りたい
上記のように考えているかもしれません
今回は、そんなあなたに向けて「年収300万の手取りや税金、生活レベルやどんな仕事の人が多いのか」などをお伝えしていきます。
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年収300万円の手取りはどれくらい?
年収300万円の手取り収入額は、20歳以上40歳未満の人で約237.9万円、40歳以上65歳未満の人で約235.7万円で、月の手取り収入額は約19.6〜19.8万円です。
年収300万円の人の手取り収入額は、総支給額から所得税約5.3〜5.5万円、住民税約11.7〜11.9万円、社会保険料約44.8〜47.3万円を差し引いて求めることができます。
所得税・住民税・社会保険料は、年齢や扶養家族の有無により多少の変動はありますが、年収の約80%が手取り収入額の目安となります。
一方で、手取りの金額を300万円にしたいと考えている方は、額面上の年収(税金や社会保険料が引かれる前の金額)を約370〜390万円にする必要があります。
【男女割合】年収300万円の人はどれくらいいる?
国税庁による民間給与実態統計調査によると、令和2年分の年収300万円以下の人は814.2万人で、このうち男性は352.5万人、女性は461.7万人です。
女性全体の割合は21.3%と、5人に1人が年収300万円以下であることがわかります。
一方、男性全体の割合は11.5%と9人に1人が年収300万円以下であり、男女間で約2倍もの差があります。
また、年収が300万円を超えない割合が全体の約37%に及び、給与所得者数の約2,000万人であり毎年増加しているため、低収入が深刻な問題となっています。
年収300万円の所得税・住民税・社会保険料
年収300万円の場合の手取りは以下の表のようになります。
年収300万円の手取りイメージ | |
---|---|
年収 | 300万円 |
所得税 | 5.5万円 |
住民税 | 11.9万円 |
社会保険料 | 44.8万円 |
手取り | 237.9万円 |
年収300万円の所得税5.5万円は、以下の計算で算出することができます。
- 年収(3,000,000)ー給与所得控除(980,000)=給与所得(2,020,000)
- 給与所得(2,020,000)ー各種控除(927,516)=課税所得(1,092,484)
- 課税所得(1,092,484)×税率(5%)ー控除額(0)=所得税(54,624)
年収300万円の住民税11.9万円は、以下の計算で算出することができます。
- 年収(3,000,000)ー給与所得控除(980,000)=給与所得(2,020,000)
- 給与所得(2,020,000)ー各種控除(877,516)=課税所得(1,142,484)
- 課税所得(1,142,484)×税率(10%)+均等割額(5,000)=住民税(119,248)
年収300万円の社会保険料44.8万円の内訳は、以下の3つです。
- 厚生年金:285,480
- 健康保険:153,036
- 雇用保険:9,000
※単位=円
なお、年収300万円でも節税対策として有名なやり方として「ふるさと納税」と「iDeCo」が挙げられます。
ふるさと納税は寄付したい地域や団体に寄付金を支払うことで、地域の特産物を返礼品として受け取ることができる仕組みになっており、支払った金額によって住民税の控除が適応されます。
iDeCoは自分で決めた金額を長期的に運用して、老後の為の資産形成を作ることができるサービスです。
iDeCoでは、賭け金が全額控除になったり利息は課税対象にならなかったりするため、節税対策として有名です。
年収300万円の生活レベル
年収300万円の場合の生活レベルがどれくらいなのかを解説していきます。
実家暮らしの場合
年収300万円の人が実家暮らしをする場合、安定した生活を送ることができます。
生活費や食費を一人で賄う必要がなく、毎月一定額を先取り貯金しても月毎に変化する流動費に充てるお金がしっかり残るためです。
例えば、年収300万円の月の手取り収入額約19.8万円のうち、生活費として4万円を家に入れると15.8万円が手元に残ります。
仮に8万円を貯金目標として先取り貯金したとしても、流動費に7.8万円を充てることが可能なため、十分に余裕のある暮らしを実現できるでしょう。
一人暮らしの場合
年収300万円の人が一人暮らしをする場合、余裕のある生活を送ることができます。
実家暮らしとは違い全ての出費を1人で賄う必要がありますが、無駄遣いせず流動費を抑えることができれば十分に暮らしていけるでしょう。
ただし、余裕のある暮らしができるかどうかは男性と女性とで異なる傾向があります。
総務省の全国家計構造調査(2019年)によると、男性は食料と外食の消費支出が女性を上回っており、女性は家具・家事用品と被服及び履物の消費支出が男性を上回っています。
つまり、年収300万円で一人暮らしをする場合、男性は食費を浮かせるために自炊をし、女性は住居費の見直しや被服費の節約をすることが重要と言えるでしょう。
結婚・子育てをする場合
年収300万円の人が結婚をする場合、生活レベルはかなりギリギリと言えます。
そもそも年収300万円の人が余裕ある一人暮らしを送るのに、流動費の無駄遣いをなくすことが前提であるため、結婚となると二人分の生活費を工面するのが精一杯です。
多少の貯金ができたとしても、レジャー費や外食費を捻出するのは難しいでしょう。
そのため、年収300万円の人が子育てをすることは現実的ではありません。
上手にやりくりをして家族全員分の生活費を工面することは不可能ではありませんが、緊急資金や養育費、老後資金を考慮すると、共働きの選択が必須でしょう。
年収300万円の人の家賃目安
年収300万円の人の家賃目安は、6〜7.5万円です。
一般的に、家賃は年収の20〜25%までに抑えるべきと言われているためです。
一人暮らしの人が6〜7.5万円の家賃を支払ったとしても、手元に12.3〜13.8万円が残るため、貯金までしっかりお金を回せます。
ただし、結婚・子育て家庭が6〜7.5万円の家賃を支払うと、12.3〜13.8万円で家族全員分の生活費を工面しなければならないため、生活はかなり厳しいものとなるでしょう。
年収300万円で余裕のある暮らしをするには、郊外に転居したり社宅を利用したりして住居費用を下げるほか、無料Wi-Fi・CATV付きのマンションを選んで固定費を下げるのも1つの手です。
年収300万円の人の貯金額
年収300万円の人は、一人暮らしの人が2〜4万円、実家暮らしの人が7.9万円を毎月の貯金目標に設定するのが理想的です。
一般的に、貯金は一人暮らしで手取り収入額の10〜20%、実家暮らしで手取り収入額の40%を目安にすると良いと言われているためです。
上述したように、年収300万円で実家暮らしと一人暮らしをする場合は、無駄遣いをなくすことで毎月一定額を貯金することができます。
しかし、結婚・子育て家庭に至っては生活費を工面するのがやっとなため、理想とする貯金額を貯めることは厳しいでしょう。
年収300万円の結婚・子育て家庭が少しでも貯金額を増やすためには、生活に占める割合の大きい支出を減らすことが重要です。
スマホを格安SIMに切り替える、電気・水光熱費のプランを見直す、食事を自炊中心にする等、少しの行動で毎月1〜2万円の節約につながります。
年収300万円の人はどんな仕事に就いている?
年収300万円の人は、以下のような仕事をしていることが多いです。
- 医療・福祉 (25〜29歳/男女平均)
- 教育・学習支援業 (25〜29歳/男女平均)
- 不動産業・物品賃貸業 (25〜29歳/男女平均)
厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査の概況によると、年収300万円に最も近い職業は医療機関や福祉施設に勤務する「医療・福祉」の301.1万円です。
ただし、医療・福祉の年収は医師や歯科医師が平均を底上げしており、平均年収に届かない職種もあります。
2番目に年収300万円に近い職業は、児童や生徒に教育を行う「教育・学習支援業」の303.1万円です。
教育・学習支援業は給料の上がり幅が大きく、年収は30〜34歳で350万円、35〜39歳で400万円、40〜44歳で450万円となります。
3番目に年収300万円に近い職業は、不動産の売買や賃貸の仲介や機械器具等の物品を賃貸する「不動産業・物品賃貸業」の303.4万円です。
不動産業・物品賃貸業はパート社員も多く含まれているため平均年収がやや低めですが、職種により年収1,000万円以上稼ぐ人もいます。
年収300万円から収入を上げる方法
年収300万円から収入を上げる方法としては、
- 社内昇進を狙う
- 資格を取得する
- 副業を始める
- 違う会社に転職する
などがあります。
年収300万円の人が収入を上げるには、今いる会社に長く在籍し、社内昇進を狙うことが最も堅実的と言えるでしょう。
日本企業の報酬体系は年功序列型であることがほとんどで、基本的には勤務年数に応じて収入が増えていく仕組みとなっているためです。
さらに、実績を重ねて周囲に評価されれば役職がつきやすくなり、役職手当として毎月数千円〜数万円の収入アップが見込めます。
また、会社での収入を上げるには、資格を取得する方法もおすすめです。
専門性の高い資格を取得し、会社で重宝される人材になることができれば資格手当を得られ、毎月数千円〜数万円の収入アップが期待できます。
同じ会社に長く在籍したり資格手当を得たりするまでに要する時間が勿体無いという人は、副業をして収入を上げる方法も1つの手です。
副業では、クラウドソーシングやハンドメイド販売の人気が高いですが、本業が忙しく時間のない人には、積立式の投資信託で資産を長期運用してお金を増やす副業がおすすめです。
給料がなかなか上がらなかったり、職場の環境が合わず悩んだりしている方は、転職がおすすめです。
転職することで現在の年収よりも良い条件で良い職場環境で仕事ができる確率が高くなります。
また、転職エージェントやサービスでは転職に関する専門家がマンツーマンでサポートしてもらえるため、自分の理想の職場や給料を提供している会社を見つけることも可能です。
年収300万円の手取りや生活レベルまとめ
この記事では「年収300万の手取りや税金、生活レベルやどんな仕事の人が多いのか」などについて解説しました。
一般的に、老後に備えたい資金は2,000万円と言われており、これを達成するには20〜60歳で毎月約4.2万円の貯金が必要です。
実家暮らしと一人暮らしの場合は問題なく達成できる額ですが、結婚・子育てをする場合は生活費を工面するのがやっとなため、毎月4.2万円の貯金は難しいかもしれません。
年収300万円で万が一の備えや老後資金を確保するためには、社内昇進や資格取得、副業等、収入アップにつながる行動を積極的に行うことが大切です。
また、収支をつける習慣をつけると無駄な出費を把握することができ、削れる部分が目に見えてわかるため、節約につながります。
自分に合ったお金の増やし方や節約方法を見つけ、将来必要となる出費に備えましょう。